UbuntuやLubuntuを使っていて、「最新のWineを入れたら、今まで動いていたWindowsアプリが動かなくなった!」という経験はありませんか?
この記事では、「Wineのバージョンを指定してインストールし、勝手にアップデートされないように固定する方法」を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
結論
Wineの特定のバージョンをインストールするには、「バージョン番号を指定してインストール」した後に、「バージョンを固定するコマンド(hold)」を実行するのが正解です。
これを行わないと、Ubuntuのシステムアップデート時に、自動的に新しい(そして動かなくなるかもしれない)バージョンへ書き換えられてしまいます。
原因:なぜ勝手にバージョンが変わってしまうのか?
UbuntuなどのLinuxには、インストールされているソフトを最新の状態に保とうとする「自動アップデート」の仕組みがあります。
Wineの場合、新しいバージョンが出ると、通常のアップデート作業(sudo apt upgrade)と一緒に、自動的に新しいバージョンへ更新されてしまいます。
「特定のバージョンじゃないと動かない」というアプリを使っている場合、この自動更新が原因でアプリが使えなくなってしまうのです。
解決方法:バージョンを指定してインストール・固定する手順
今回は、Lubuntu 22.04(jammy)を例に、「バージョン 10.0.0.0~jammy-1」を入れたい場合の手順を説明します。
手順1:今入っている古いWineを一度きれいに削除する
新しいバージョンを正しく入れるために、まずは古い情報を一度リセットしましょう。
# 現在入っているWine関連をすべて削除します
sudo apt remove –purge wine* winehq*
# 不要になった関連ファイルも削除します
sudo apt autoremove
# 最後にパッケージ情報のリストを最新にします
sudo apt update
手順2:インストール可能なバージョンを確認する
次に、自分の環境でどのバージョンが選べるのかを確認します。
apt policy winehq-stable
このコマンドを打つと、利用可能なバージョンの一覧が表示されます。
手順3:バージョンを指定してインストールする
ここが一番重要です。バージョン番号を一つずつ指定してインストールします。
(※以下の例は 10.0.0.0~jammy-1 を入れたい場合のコマンドです)
sudo apt install \
winehq-stable=10.0.0.0~jammy-1 \
wine-stable=10.0.0.0~jammy-1 \
wine-stable-amd64=10.0.0.0~jammy-1 \
wine-stable-i386=10.0.0.0~jammy-1
手順4:バージョンを「固定」する(重要!)
インストールしただけでは、次回のアップデートで更新されてしまいます。以下のコマンドで「このバージョンから動かさないで!」と命令を出します。
sudo apt-mark hold \
winehq-stable \
wine-stable \
wine-stable-amd64 \
wine-stable-i386
確認方法
「ちゃんと固定できているかな?」と不安になったら、以下のコマンドで確認してみましょう。
1. 固定されているリストを確認する
以下のコマンドを打って、インストールした項目が表示されれば成功です。
apt-mark showhold | grep wine
結果の例:wine-stable, wine-stable-amd64, wine-stable-i386:i386, winehq-stable と出ていればOKです。
2. アップデート候補として出てきていないか確認する
以下のコマンドを打つと、たまに「新しいバージョンがありますよ!(upgradable)」と表示されることがあります。
apt list –upgradable | grep wine
結果の例:
wine-stable-amd64/jammy 11.0.0.0~jammy-1 amd64 [10.0.0.0~jammy-1 からアップグレード可]
このように「アップグレード可能」と表示されても、手順4の「hold(固定)」が正しくできていれば、勝手に更新されることはありません。
もし、どうしても最新版に上げたい(固定を解除したい)場合は、sudo apt-mark unhold [パッケージ名] というコマンドを使えば解除できます。
まとめ
- まずは掃除: 古いWineは
remove --purgeで一度きれいに消す。 - バージョン指定:
apt install パッケージ名=バージョン番号でピンポイントに指定する。 - 最後にロック:
apt-mark holdを使って、勝手に更新されないよう「固定」する。
これで、お気に入りのWindowsアプリが動く「最高のWine環境」を、ずっと維持することができます!

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